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2009年05月19日

高山に行ってまいりました

高山に行ってまいりました。
今回の目的は、来たる7月19日(日)に開催する「鉄舟法要と追悼記念講演」の当日の段取りの打ち合わせと事前の準備確認をするためです。

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高山の古い町並

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特急「スーパービューひだ」にて高山を目指します。
飛騨は新緑の季節です。木々の様々な緑の濃淡のコントラストが美しく、いきいきとしています。また、風景も渓谷や田園など、さまざまに姿をかえ私たちの目を楽しませてくれます。
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特急「ひだ」からの風景

高山駅に到着。
さっそく、会場である宗猷寺に向かいます。
宗猷寺では、庫裡の建設が進んでいました。とても立派な庫裡です。
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建設中の庫裡

庫裡は木造です。細かな部分に飛騨匠の技術と情熱を感じます。
飛騨にはまだ宮大工の技術が継承されていて、各地の寺社建設などに駆り出されることも多いそうです。
竣工は6月中旬頃だそうです。7月の法要研究会は、この新しい庫裡をお借りすることになります。楽しみです。
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宗猷寺本堂(左)、鉄舟ご両親の墓(右)

鉄舟のご両親に手を合わせ、本堂にて今城住職様と打ち合わせ。当日の段取りを確認しました。

宗猷寺のある東山一帯は、高山の町を見渡せる山の高台に位置します。
この界隈を歩いていて驚くのが、あたりを散策しているのが外国人ばかりということです。ヨーロッパ系のバックパッカーの方々があちこちにいらっしゃいます。住職のお話では、日本人観光客でここまでのぼってくる人たちはほとんどおられないそうです。日本人は、街中の「古い町並」をうろつき、お土産の物色に余念がないのです。日本人と外国人の観光スタイルに大きな差があることに興味を覚えました。
高山は、「ミシュラングリーンガイドジャポン」で★★★に選ばれています。それを見て年間17万人の外国人が高山を訪れます。しかしそれは、飛騨牛が美味しいとか、古い町並の景観が美しいことばかりでなく、外国人が憧れを抱く何かが存在しているように思うのです。宗猷寺の境内は、その何かがあるのだと感じたのでした。
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(右写真)宗猷寺・今城住職様(左)と山本会長

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宗猷寺を後にした私たちは、高山陣屋のある町屋通に足を運びました。
高山ご出身の当会メンバー、北村様のご実家を訪ねるためです。
ご実家にはお母様が住んでいらっしゃいます。
2月の例会で、北村様に高山についてお話いただいたとき、高山には江戸時代からの町屋造りが今も残されていることを伺いましたが、北村様のご実家はまさにそんな江戸時代そのままのお屋敷でした。何と、築130年だそうです。

2月例会へのリンク

道から見える部分はとにかく低く造られているように見えます。平屋のように見えます。低い玄関をくぐり、中へお邪魔すると、奥へ行くほど広くなっています。驚きです。
二階の座敷にお邪魔すると、その荘厳さに驚きました。屏風に御簾、掛軸と造作にも歴史の重みを感じます。聞けば、北村様のお母様が通常の家の何倍も手をかけて手入れされておられるとのこと。例えば、柱は油をつけて磨き、その後ほこりがつかないように何度も何度も水拭き、乾拭きなどされるとのこと。そこに住んでおられる方々のひとつひとつのご苦労が合わさって、高山の素晴らしい歴史文化を今に伝えているのだと思うと、感慨ひとしおでした。外国人の心を揺さぶる「日本」は、このようなところに滲み出てくるのではないでしょうか。

お母様のご差配で、地元の方々をお呼びくださっておられました。
今回、法要講演会でご挨拶いただく高山市郷土資料館の田中彰氏、市議会議員で元英語の先生の水口氏、元校長先生の藤沢氏と、地元の名士の方々にわざわざお越しいただき、恐縮至極でした。
当日の段取りと事前の準備、その役割分担を確認し、地元での広報と当日の懇親の手配などをお願いすることができました。
打ち合わせが終わると、お母様が手料理を振る舞ってくださいました。恐縮している内に郷土伝統のお料理がズラッと、あっという間に並びました。その多さに驚愕しきり。そして、美味しいこと!山菜の天ぷら、豆腐を煮染めた郷土料理、おいも、などなど、どれも美味しかったです。独身の私には涙が出るほど嬉しい「お袋の味」でした。

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北村氏のお母様(左)、座敷にて話が弾む面々(右)

美味しいお料理に囲まれて、話もはずみました。
郷土資料館の田中氏は、高山のことは何でもご存じです。これには感服いたしました。
高山市郷土資料館は、今から1〜2年を目処に大改装されるそうです。郷土館隣のお店があった空き地を買い取り、今の数倍の広さの資料館に生まれ変わるそうです。早ければ今年の末には着工とのこと。今回の高山での鉄舟法要のイベントを機に、鉄舟関連のコーナーも是非つくっていただきたいと、強くお願いしてまいりました。

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鉄舟を学ぶこと。
それは、鉄舟の生き方を通じ、私たちの人生の指針とすること。
これが山岡鉄舟研究会の主旨ですが、鉄舟という150余年も前に没したひとりの人間を通じて、本来なら出会うこともなかったのではないかという方々との出会いがあることは、とても素晴らしいことであり、鉄舟という人物の偉大さであるなあと感じた、今回の出張でした。

今回の出張にお手配りをくださいました、北村様、お母様、今城住職様、田中彰様、水口様、藤沢様、感謝申し上げます。ありがとうございました。

7月19日にお会いできますのを楽しみにしております。

(事務局 田中達也・記)

投稿者 lefthand : 2009年05月19日 00:05

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