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2013年03月25日

2013年3月開催結果

2013年3月開催結果
 
3月は山本紀久雄が担当いたしました。

①歌舞伎「将軍江戸を去る」DVD映写
俳優・香川照之が九代目「市川中車」を昨年襲名し、その襲名披露歌舞伎興行として昨年7月新橋演舞場において、演目「将軍江戸を去る」(真山青果作)が上演されました。その舞台で市川中車は鉄舟を演じ、中でも「上野寛永寺大慈院で将軍慶喜と鉄舟との激論」、それは「勤皇論」と「尊王論」を巡る応酬ですが、これが圧巻見もので参考になりますので、皆様にDVDでご紹介いたしました。

なお、2013年5月3日から27日まで明治座「五月花形歌舞伎」における夜の部で、再び「将軍江戸を去る」が上演されます。鉄舟役は「中村勘九郎」です。

②明治天皇と鉄舟の関係

この関係については、一般的に相撲を取ったなどという逸 話で語られることが多いのが実態です。
この一年間、鉄舟が明治天皇に及ぼした影響について、毎月お伝えしてきましたが、ようやく真相と考えられる内容が解明出来ましたので、最後のまとめを行いました。

まず、明治天皇が好きだった三人の武人、西郷、鉄舟、乃木について、その検討順序を西郷⇒鉄舟⇒乃木ではなく、乃木⇒鉄舟⇒西郷の順で行って、解明への手かがりを「しみじみ日本・乃木大将」(井上ひさし作品・蜷川幸男演出)の舞台、そこで交わされた「乃木将軍は明治大帝とのお約束をお守りになって、武人の型の完成のために、自決を決心なさっております」という言葉からヒントを得ました。

次に、西郷と鉄舟と乃木は家来⇒主君・主家に仕える者、古くは家礼・家頼、鎌倉武士たちが連れて歩いた郎党・郎従、家ノ子といわれる存在にちかいものと推考・判断し三人の明治天皇に与えた影響は
 西郷・・・元帥としての心構えを伝えた
 鉄舟・・・人間の骨格(こつがら)を伝えた
 乃木・・・西郷と鉄舟亡き後の古格武士規範を示した

という結論で明治天皇と鉄舟の関係を締めくくりました。

投稿者 Master : 2013年03月25日 11:14

コメント

私は、3月例会で発表した山本紀久雄氏の見解に、3武人の時代背景の違いを踏まえて、これに次の一項目を付け加えたい、と思います。
①「尊皇攘夷=討幕」から、「勤皇開国」へ
②3武人を貫いていたのは、「武士道精神」
③それは、「殺人刀」(せつにんとう)から、「活人剣」(かつにんけん)へ
④すなわち、「後手必勝の剣法=耐える剣」
にあったのではないか。

投稿者 北川宏廸 : 2013年03月29日 18:18

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