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2010年08月20日

山岡鉄舟研究会9月例会のご案内

夏休みはいかがでしたでしょうか。
猛暑が続き体力維持が大変な日本の夏です。
先日、パリに戻った友人から連絡があり、フランスは涼しく、ここ数日のパリの気温は8月15日が最高17度―最低14度、16日も同じ気温、17日は19度―16度、18日は20度―12度ということですから、うらやましい限りです。

しかし、9月になると格段に涼しくなることを期待し、山岡鉄舟研究会も再開いたします。

開催日時 2010年9月15日 18時30分~20時
場所   上野公園・東京文化会館 中会議室2(いつもの会議室とは異なります)
発表者  池田高志氏「幕末の水戸藩」
      山本紀久雄「最近の鉄舟研究結果」

発表者の池田高志氏から次のメッセージをいただいています。

「明治維新を支えた『尊王攘夷』のイデオロギーは、徳川光圀から  続く大日本史編纂の過程で生まれた水戸学に端を発します。尊王攘夷の旗印を掲げて幕末動乱の先駆けを務めたにもかかわらず、明治維新を迎えた時点ではすっかり疲弊して、有為な人材を失っていたという水戸藩。
その水戸藩の開藩から幕末動乱までの歴史をたどりつつ、現代にいたるまで脈々と水戸(そして日本)の底流に流れる狂信的なイデオロギーを通して、歴史の皮肉に思いを馳せてみたいと考えています」

鉄舟が茨城県知事となった背景についても関係あるわけで、今回の池田氏の発表は大いに期待できます。

山本紀久雄の発表は以下の内容となります。
① 7月19日の鉄舟命日に開催された岐阜県高山市の宗猷寺での 法要・講演会の状況、
② 7月24日熊本県合志市で、上米良恭臣氏が開催した鉄舟研究会の状況、
③ 静岡市葵区水道町に設置された「山岡鉄舟邸址」記念碑の状況、
④ 彰義隊壊滅を受けて徳川藩は駿府に移転したことの調査を通じて判明した、今までの鉄舟に関わる通説の誤り
⑤ 鉄舟の生き方と今の時流への対処方法

参加費 1500円

2010年10月例会について
10月の例会は会場の都合で第二水曜日の10月13日(水)となります。

発表は高橋育郎氏から「何故に童謡はグローバル化がなされないのか」というテーマです。
少し、このテーマについて補足しますと、日本の伝統文化と現代生活文化で、世界的なレベルで光彩を放っているものに、茶道、華道から始まり、工芸、織物、染色。最近では建築家が世界をリードし始め、さらには和歌、連歌、俳諧、古典文学の数々。次いで日本料理、日本家屋、日本の祭りとかの年中行事、マンガ、アニメといった生活文化。まだあります。能、狂言、歌舞伎、文楽という舞台芸術。柔道とか剣道、空手、合気道、まだたくさんあるでしょう。

日本人の生活に密着していて、海外で全く知られていない事例を、敢えて挙げれば「童謡・唱歌」くらいではないでしょうか。子供時代の郷愁を誘う「童謡・唱歌」が世界に人々に受け入れられていないのは不思議な物語で、このところを童謡作詞家として著名な高橋氏が自らの体験を踏まえて分析し、今後の方向性を提案いたします。

山本紀久雄からは、この童謡の事例は「武士道」にも当てはまります。世界に日本の武士道が新渡戸稲造によって明治32年(1899)にアメリカで出版されて以後、各国に翻訳されていますが、実際の武士道系譜は殆ど世界には紹介されていないのです。ですから韓国のMBCテレビから私にトンチンな取材が来るのです。このあたりを鉄舟研究と絡めてお伝えします。

では、皆様のご参加をお待ちしています。

投稿者 Master : 2010年08月20日 12:58

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