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2009年10月28日

高山市・田中 彰氏の講演に行ってきました

去る10月26日(月)、高山の鉄舟法要で大変お世話になりました、高山市郷土館の田中 彰氏が、東京で講演をなさるということで馳せ参じました。

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講演は、千代田区主催「街道文化講座・千代田塾」というシリーズのひとつとして行われました。
田中氏のご講演タイトルは『飛騨高山に残る江戸の面影』。
古くから交流が盛んであった高山と江戸の、互いに影響し合った文化をご紹介くださいました。
高山は江戸との交流が盛んだったそうです。地理的条件から見ますと、むしろ京都や大坂の影響を受けることが自然に思えますが、さにあらず。高山の文化風習は江戸からの影響が色濃く反映され、今でも残されているのです。

田中氏から資料として一枚の地図をいただきました。
「嘉永六年飛騨高山日下部徳立編輯街道図木版」というものです。

これを見ますと、高山から江戸までの道のりが事細かに記載されているのが分かります。だいたい二〜三里ごとに茶店や宿場があり、それを辿っていくと自動的に江戸に着くという、大変便利なものです。江戸時代は交通網が大変よく整備されていたため、こうした地図ひとつで旅をすることができたのです。
ちなみに、地図の左下に主要な目的地への距離が記載されています。これで目的地まで何日かかるか一目で分かるのですが、その中に「善光寺」が含まれています。
当時、旅行をするには通行手形が必要で、それを発行してもらって初めて旅ができたのですが、この手形は基本的には男性にしか発行されないものだったそうです。また、行き先と目的も厳しく聞かれたそうです。その中で善光寺参りは女性も参詣が許されていて、なおかつ手形の発行が「甘かった」そうで、善光寺に参ると言っておけばパスできたという事情があって、わざわざ目的地のひとつとして書き出してあるのでそうです。おもしろいですね。

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田中氏の講演は、とても分かりやすく、そしてユーモアに溢れていて大変おもしろく、心地よく聴かせていただくことができました。何より、お詳しいことに感服しました。高山の歴史、文化、風習、祭り、家屋、匠の技、伝説など、多岐にわたる内容を分かりやすく、おもしろく紹介くださいました。
そして、最後に山岡鉄舟についても触れられ、その中で我が山岡鉄舟研究会のこともご紹介くださいました。お心配り、感謝申し上げます。

田中氏の内容濃い講演は、100名を超える聴衆の割れんばかりの拍手で終了しました。田中彰様、ありがとうございました。
講演後、参加者に取り囲まれ質問攻めとサイン攻めにあっている田中氏にご挨拶し、会場をあとにしました。

(事務局 田中達也・記)

投稿者 lefthand : 2009年10月28日 11:00

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