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2007年07月27日

7月例会記録(1)

■小林順子氏

『私が発表できるようになりました』

1、自己紹介
 台風が良く通る鹿児島がふるさとです。鹿児島から外に出たいと思ったことはなかったのですが、結婚した相手が転勤族でしたので、転々とあちこちにいきまして、今は、千葉県柏市に住んでおります。
 双子の娘がおりまして、一人がアメリカ人の彼とラスベガスに住んでいます。もう一人の娘も英語が使えるところがいいと、去年の8月までアメリカにおりました。今は日本の会社に勤めており、今は夫と私と3人で暮らしております。

                        


2、ただの主婦がやってきたこと
 ずっと専業主婦で、熊本市の広報で見つけたバトミントン教室とか、手仕事の教室に通ったり、簿記の講座、秘書検定の講座などに出かけて勉強をしてきました。なんとなく年を重ねてきていました。

3、成長のきっかけは二つ
 娘が海外に、彼の元に行ってしまったときに、千葉県で主催している女性のための起業セミナーに参加しました。1泊の研修があり、県の施設に泊まってみたい、ただそれだけの気持ちで参加してみました。
 行ってみると女性もバリバリ活動されているような方たちばかりで、来るべきではなかったと私は隅で小さくなって、様子をみておりました。

3-1、NPO法人全国生涯まちづくり協会の先生との出会い
 2000年4月に松戸にある聖徳大学の教授で、研究会・全国生涯学習まちづくり研究会(まち研)の教授に出会い、そこで新しい人たちに出会いました。
 講習会、大会があると、全国から教育に関わっている方たち、公民館の館長さんや学校の先生たちにお会いする機会がありました。私とはかけ離れた人たちで、気後れもしましたが、そういうところも人との出会いで楽しいことがあるかな、と今でも時々参加しています。

3-2、ファンタジーきものとの出会い
 今日も着物を着ています。娘がラスベガスに引越しした頃に、ラスベガスから帰ってきたばかりの人に出会いました。その方は、女性起業セミナーで元気にお話しされていていつもだったら、お話するような方ではなかったけれど その方にこの着物を教えてもらいました。
 2000年5月に着物を見に行きました。2分くらいで、パッと着物姿に変身するところをみせてもらい、びっくりするくらい簡単で、出来上がりがとてもキレイでした。
 夫と一緒に見せてもらいに行きました、私はとても気に入りました。
 元気な彼女が夫にいっぱい説明しておりました。夫は黙って、次から次と彼女から出てくる説明を聞いていました。夫は必要ないと思っていたと思います。
 今までだったら彼のそういう雰囲気を私が感じて、あきらめてきました。
でも、この着物に関しては、娘も海外に行っていたということもあり、日本のものを大切にしたいというのもあり、3分で一人で着られるきものだったら人も喜ぶのではないかな、私自身もすごいと思って、今までなら夫の思いを感じてやめていたと思うんですけれど、この着物は違いました。
 着られる状態になったので、すごいということを人に伝えるようになった。

 その頃は夫も現役だったので、着物を見たいという方がいて、夜にかけてだと、帰りが遅くなりますと出かけていました。
 夜は全然外に出る人ではなかったのだけれど、心が自由になりました。
 夫も定年になって4年になります。定年になって一年になると、遅く帰ってくるのが、何日も続くと、帰ったときの重苦しい、いつもおしゃべりしないけれど、それがもっともっと空気が重い感じがして、心が苦しくなってきました。

 そんなときに写真を、ボランティアで着物を着せたりした様子を撮ってもらっていた写真を、自分で見たこともないようなとってもいい笑顔があって、それを夫に見せた。こんなにいい笑顔をしていることをしているのだから、着物を伝えることをしたいんですと夫に伝え、夫にいいよ、と言葉少ないですけれど言ってもらえた。
 伝えたので、自分も気持ちがすっきりして、夫も私が黙っていたよりもお互いに楽になったと思います。

 
4、ファンタジーきものに関わって変わったこと
 着物に出会ってから8年が過ぎました。道を歩いていて、お店の前に地べたに座っている子を見ると、着物を着せたらこういう子も変わるんだけど、と思っています。
 広島県に住んでいらっしゃる呉服業界を45年やっている木村さんという方がいて、生まれ変わっても呉服の仕事をするという、とても着物を愛している、着物が日本を救うと思っていらっしゃる方で、その方が着物を着るとこんなことがありますよ、という本を書いている。

 幼稚園の保母さんが、ひな祭りにウールなど普段着の着物を着て、お菓子を子供の前に出したときに、いつもだと腕白な男の子がお座りしてお菓子を少しもらって友達に譲った。子供も変わるということが書いてある。
 私も老人ホームや知的障害の方に着物を着せてあげたりしたときに、お世話している方が、いい顔をしていると、喜んでくださる。私自身もいい顔になるんですけれど、着物って素晴らしいものだな、とますます思っています。

 私も、こんなところに立ってお話できるようになったのは、着物のおかげだと思っています。生涯学習研究会に参加するのも8年くらいになりますが、最初からお会いしていた方に、初めて会ったときよりも輝いているね、と言われます。着物のおかげで変われたのかな、と思います。

 木村さんの本の一部を紹介します。
「着物をきて、人の視線を浴びると、自然に背筋が伸びて、気持ちよい緊張感が漂ってきます。知らず知らずのうちに優雅なやさしさ、立ち居振る舞いになるのです。着物姿が人の気持ちを動かし、人の心をとらえ、あなたをより美しくしてくれるのです、まさに着物が人を磨くのです。
 ここに書いてあるとおり、簡単な着物だけれど、着物姿になれるので、変わってこれたかな、と着物に感謝しております。

 今、和のブームまっさかりで、若い方は、着物にレースをつけたりして、着物を楽しんできています。
 新しい着方があってもいい時代だと思います。このブームが終わった後に着物はどうなるかととても心配しています。
 やはり日本には着物が、普通の人にも着物が着られるのがあったほうがいいんではないかな。

5、ファンタジーきものは素晴しい
 ファンタジーきものは、将来あって良かったとなるんではないかと思います。いろんな方にお会いできるようになったとこと、「着物の順子さん」と言ってもらえるようになったこと、着物姿であったことで、鉄舟会にもご縁ができて、このようなところに立つこともできました。夫にも感謝しながら。
 3分で着られる着物を入門編の着物として、常識になってほしいと思って普及活動していきたいと思っています。

6、勇気を与える
 金子さんから発表を依頼されて、本当に困ったんですけれど、「できません」と言えませんでした。昨年ニューヨークに行ったときも、金子さんに自立したいと話していたので、依頼があったときに「はい」というしかなくて、今日に至りました。
 皆様もいいものを沢山持っていらっしゃいますから、金子さんに依頼されたら、小林も出来るのだから、皆さんも「はい、やりますよ」とすぐお返事をしてあげてください。
 このように大勢の方の前で発表するという初めての経験をしていますが、これからも初めての経験を楽しむ自分でいたいと思います。大切な時間を使わせていただきまして、ありがとうございました。

【事務局の感想】
 小林さんとは2006年のニューヨークのぬりえ展の同行していただき、その際に小林さんの希望や夢などをいろいろ聞かせていただいていました。
 自立に向かって立ち上がった小林さんは、活動の幅を広げられています。
 鉄舟サロン以外にも大人のぬりえサロンや、経営ゼミナールの会にも参加されて、勉強をされています。今回は、今に至る経緯を発表していただきました。
 ぜひ、勉強されて夢を広げ、次回の発表をしていただきたいと思っています。
 鉄舟サロンの女性の方々、ぜひ、依頼されましたら、小林さんのように「はい」と引き受けてください。よろしくお願いいたします。

以上

投稿者 staff : 2007年07月27日 12:46

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