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2006年04月09日

4月観桜会の感想

「街道をゆく」水元公園編という気分であった
  &日本人の「型」を学んだ桜ギリギリお花見会の巻

 晴れわたった春の日曜日の昼下がり、我ら鉄舟サロン・レクリエーション班一行は、東京は葛飾・水元公園に繰り出しました。
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 今年は開花が早かったため桜がもたないんじゃないかと、昨シーズンの巨人のような半ば諦めムードで迎えた当日でしたが、見事に花は残っていました。やっぱり鉄舟サロンは違う! 何が違うかって、そりゃ日ごろの行いですよ、私の(^_^)。

 バスに乗り水元公園へ。ここへは初めてきましたが、広い!そして、よく整備されていて気持ちがよい!とてもいいところでした。
 春の木々草花を愛でながらトボトボと歩きます。かわせみを撮っているオッチャンをつかまえてチヤホヤしたり、あれは何の花だ、いや違うと、しょっぱなからハイテンションでした。
 桜も我々の到着を待ってくれていたかのようにきれいな花を残してくれていて、抜けるような青空とともにお花見を思い切り堪能しました。一列にズラッと並ぶ桜は壮観で、しかもいろんな種類が植わっており、桃色に白にととてもキレイでした。
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 それにしても広い!かなりバテました。5年分歩いたとおっしゃっていた方がいらっしゃいましたが、ホント冗談でなく歩いたよ!
 でも、これだけ広大な空間は、時間をゆっくりと流れさせますね。久しぶりにのんびりした気分になりました。こういう時間は必要ですよ。芝に寝っ転がって本でも読みたいですね。
 しばらく歩いていると、網で何かをとっている子どもの姿が目に入りました。泥んこになって何かをとっています。久しぶりに泥のにおいをかぎました。なんだかすごく懐かしく、子どものころ必死になって遊んでいた田舎を思い出しました。味覚とか嗅覚とかの器官は人間の脳の古い部分、つまり感情を生じさせる部分に直接入力されるそうです。しばし自分の中で懐かしさを楽しみました。子供が泥んこになって遊べる環境があるってすごくいいことだと思います。もっと親に怒られるぐらい泥んこになれよ、子どもたち!
 やがて湖のような川べりに出てきました。釣りをしている人、シートを敷いてのんびりする人、何とものどかな光景です。ああ、日本人は水辺の民なんだなぁとしみじみ感じました。司馬遼太郎さんもそんなことを書かれていたと思います。チョット「街道をゆく」的気分に浸りました。

 休憩所で少し休憩の後、公園横にある「香取神社」へ。
 余談ですが、水元公園の周りには「熊野神社」「日枝神社」「香取神社」と、そうそうたる名前の神社が何故か隣接しています。きっと何かあるのではないかと思います。治水的なことでしょうか。詳しい方、お教えください。
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 雑談はともかく、香取神社へ。ここで元神主でいらっしゃったKさんの神社参拝のレクチャーが始まりました。お清めから始まって、境内の真ん中を踏んではいけないということなど、神様に対していろいろな礼儀作法があり、「ほぉ〜」と感心してしまいました。特にKさんの参拝の型といったら、カッコイイの何の!キチンと修行されている方は違うなぁと、感じ入りました。マイッタ!
 日本人は大事な何かを忘れてますね。神社の参拝の作法にしても、キチンと「型」があり、それが伝統的に受け継がれてきていたのに、我々はそれができない。誠に残念に思います。でも、鉄舟サロンのお陰でこういうことを学ぶことができる。その幸せに感謝です。ありがとうございました。
 またまた余談ですが、今の若者はこの「型」ができないから、全体にだらしなく見えるんじゃないかと思うのです。私は「型」ってすごく大事じゃないかと思っています。だから道端でしゃがんだり電車で床に座ったりしちゃうんじゃないですかねぇ。その「型」が「所作」になって日常の身のこなし、振る舞いに出るんじゃないかと思いました。自由だ個性だと言う前に、そういうことを教えるべきではないでしょうか。

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閑話休題。
 その後、しばられ地蔵尊にお参りをしました。しばられ地蔵さんは縁結びに霊験あらたかだそうな。縁をしばるというか、結ぶからだそうです。もちろん願かけてきました。
 お参りをすませ、剪画ギャラリーにて剪画を見学後、金町駅まで戻り、懇親会。
 一杯のビールがこたえられませんでした。ウマカッタ!

というような道中でした。笑いあり、涙なし、ウンチクとガンチクはあり、てな感じでした。今回も大変勉強になりました。また、広大な緑に包まれて、久しぶりにのんびりした気分を味わいました。転地療養とでもいいますか、適度な身体の疲れとは逆に、心が軽くなったような気がします。
 皆さん、お疲れさまでした。ありがとうございました!

田中達也・記

投稿者 lefthand : 2006年04月09日 11:33

コメント

当日の情景が浮かぶ達者な文章です。私の印象は「水元公園はロンドンのハイドパークより広い」です。ハイドパークは1.54平方メートルですが、水元公園はどのくらいなのでしょうか。なお、あの程度の歩きは鉄舟さんにとっては朝飯前というよりも、歩いたという感覚ではなかったと思います。鉄舟は速足で江戸から箱根まで歩いて禅の修業に通ったのですから。

投稿者 山本紀久雄 : 2006年04月11日 10:03