« 義経の実像とは、そして鉄舟の脳とは | メイン | 江戸無血開城までの道のり »

2005年03月29日

剪画文化をめざす

3月の記録
事務局よりのご案内
1)4月3日(日)跡見学園女子大学「観桜会」開催のご案内
2).鉄舟・21・サロンとして「山岡鉄舟研究会」の幟を成のご案内。書体は、HPの書体と共通の隷書体
3)5月18日開催の例会から、会場が上野の東京文化会館の会議室に変更になることのご案内。
4)ぬりえ美術館より
テレビ朝日「報道ステーション」の番組内で、1月〜2月に亡くなった方の人生を何人か振り返るコーナーがあります。ここで、蔦谷喜一が、3月30日、又は31日に放送される予定。1〜2分程度
5)月刊「VERDADベルダ」3月号に山本紀久雄氏の温泉本「笑う温泉 泣く温泉」の書評が掲載されました。
6)サイボクハム研修ツアーのご案内
日時:5月21日(土)10:45〜16:30
場所:サイボクハム
集合:サイボクハム本社「心友の像」の前 10:45厳守
会場費:1500円
7)ペネロップ日本展2005「煌きの食卓への誘い」
(メンバーの吉田さんが、企画をされている展示会でございます)
開催日程:05年4月23日(土)〜5月7日(土)
時 間: 10:00〜20:00 
会 場: 東京プリンスホテルパークタワーボールルーム
入場料:当日券2800円、前売り入場券2500円

1.岡崎さん発表 「剪画文化をめざす」
1)「剪画」の名前の由来:剪画も一言で言えば「切り絵」但し鋏を使わず、カッターで切ることが原則 
和紙が生まれた頃から切り絵はあったが、切り紙細工ではあって、切り絵とは呼ばれていなかった。切り絵という言葉は、朝日新聞で連載していた「滝平二郎」さんの絵から名付けられた。
同じく切り絵作家であった石田良介氏は、通信講座を終了した生徒を中心に、「創切会」を設立、芸術の一分野として確立させるため、1984年「日本剪画協会」と名称を改めて、会を再編成し、現在に至っている。
1993年には文化庁の後援を受け、2002年にはNPO申請登録、2003年〜モントリオール、ニューヨーク、2004年ニューヨークで海外展開催、05年大崎O美術館で第21回展覧会開催
050219senga1_15.jpg

2)岡崎さんは、多摩美術大学でテキスタイルを勉強したが、卒業と同時に結婚し、7〜8年間は、育児で今まで勉強したことを生かせなかった。型染めなどを好きだったことから、石田氏の本「切りえ入門」を持っていた。」個展を見に行って、通信講座を受講し1982年講師認定取得 高輪の石田先生の自宅で勉強会に通って勉強し、現在は石田氏の小渕沢転居にともない、東京会員中心で活動。

3)剪画の制作方法
図案をコピーする→図案を黒い紙の上にとめる→白い部分をナイフで切り抜く→コピーした図案を取り除き、台紙の上に載せて、糊をつけ、貼る。
紙は和紙。洋紙より丈夫で、毛羽立たない。専用の熱圧着剪画和紙もある。

4)剪紙や切り紙細工との違い
技法の違い。ナイフは両刃をつかう。竹を主原料にした紙を20〜70枚重ねて、一度に切り抜く。「突き彫り」のようなもの。寄席の芸は、「切る」というテクニックをみせる芸で、紙切りと言って、切り絵とは言わない。

5)下絵を描くことが80〜90%
切るだけなら、誰でも沢山切れば出来るが、「何を描くか、どんな表現にするか、全体的にどんな絵にするのか」ここが大事。その意味で下絵をそのまま本画にする日本画に近いのではないか?

6)石田良介氏とは:
日本剪画教会の会長。谷根千の辺りを描いている。谷中の商店街の入り口看板や「谷根千」の小冊子の表紙やカットを描いている。

7)鉄舟との出会い
石田さんの本の中に、全生庵が載っている。全生庵の円朝祭りに行っていたが、そこに鉄舟の墓があるとは知らなかった。

8)協会としては、作品集、せんが抄を毎年作成している。図案集を最近発行。

9)美術館開館の夢・・・3つの柱
(1)作品の発表・・・年1回展覧会+各支部の展覧会
(2)知ってもらう、教える場所の筋道をつける・・・カルチャー講座、市民講座を会員の地元で開催
(3)文化として確立していきたい
歴史というものは記録された瞬間に残っていくもの。昔の作品を収集し、それを展示する場を作る。系統だてて集めて、残していく。記録から作ろうと考えている。
総括的にすることで、文化として残して行きたい。見るだけでなく、作りたいという方々と一緒にジョインしていきたいと考えている。


●事務局の感想
岡崎さんがぬりえを見にいらして、ぬりえと鉄舟の関係に関心をもたれて鉄舟のサロンに参加されるようになったことを考えると、「切り絵」から「剪画」に名前を変え、さらなる飛躍の美術館開館の夢と剪画を文化にしていきたいということをお聞きして、同じ方向に歩まれていることを知り、ご縁の不思議さを感じました。これからもお互いにご協力していきましょう。

投稿者 Master : 2005年03月29日 15:07

コメント

コメントしてください




保存しますか?