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2009年12月24日

2009年12月例会ご報告 その1

山岡鉄舟研究会 例会報告 その1
2009年12月16日(水)
「鉄舟遺墨辞典の進捗状況」
事務局・田中達也

今年も残すところ半月となり、師走の慌ただしさが街に漂う雰囲気のする晴天の日、12月の例会を行いました。
今回は、事務局・田中より、「鉄舟遺墨辞典」の制作進捗についてお話しさせていただきました。

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「鉄舟遺墨辞典」とは、難解なことで知られる鉄舟の書を何とか読むことができないかという願いから生まれたプロジェクトです。
鉄舟の書を集め、その読み方のパターンをコンピュータにデータベース化すると、類例から読み方の推測ができるのではないかと考えたのが発端です。

コンピュータに登録する書は基本的に、その読み方が分かっているもの、かつ、所有者から使用許可を得ているものとなります。現状、まだまだ数が少なく、辞書として機能するにはほど遠い状態ですが、今後も書のデータ収録と、読み方を検索する工夫を考えることを続けていきます。2年後にはある程度機能する辞典ができ、3年後には皆様にご披露できるのではないかと期待しています。

鉄舟の書が読めるようになりたい。
こう考えましたのには、第一義には純粋に鉄舟の難解な書が読めればこれほど嬉しいことはないとの素朴な願いからですが、本会は「鉄舟から生き方を学ぶ会」ですので、その趣旨に沿ったものでなければならないと考えています。

「鉄舟遺墨辞典」制作の意義
「鉄舟の書を読み、その意味を知ることは、それを書いたときの時代の潮流や鉄舟の行動などと重ね合わせることによって、鉄舟の思いに触れることができると考える。そのことが、鉄舟の生き方を知り、我々の生き方を学ぶヒントになると信じる」

鉄舟の書を読む本質は、鉄舟の書から滲み出る鉄舟の生き様を学びたい、ということに尽きます。
これにITの技術を借り誰もが鉄舟の書を読めるようになることは、まさに現代でなければ実現できなかったことです。鉄舟が書いた書をその読み方と結びつけコンピュータに登録し、それを検索すれば、一文字読めるだけで一幅全体の読み方が判明する。これがIT時代の「鉄舟遺墨辞典」です。
鉄舟とIT。何だかミスマッチのようにも感じますが、さにあらず。
鉄舟を学ぶことは、時代を学ぶこと、つまり、新しいことを学ぶことと考えます。
鉄舟の書が最先端の技術によって蘇り、我々に何かを指し示してくれる。
これが、私の考える「鉄舟遺墨辞書」へのロマンです。

辞典制作の経過は定期的にお知らせしようと思います。
道のりはまだまだ長いですが、おつきあいください。
完成する日をお楽しみに。

(事務局 田中達也・記)

投稿者 lefthand : 2009年12月24日 08:27

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