« 2008年12月例会の感想 その一 | メイン | 金子マサ代表が勇退し、山本紀久雄氏が会長に就任しました »

2008年12月20日

2008年12月例会の感想 その二

続いては、山本紀久雄氏の鉄舟研究発表です。
今回のタイトルは『新将軍誕生』です。

11月は鉄舟全国フォーラムを開催しましたため、清河八郎の話は少々ご無沙汰をしておりました。

reikai_081217_04.JPG reikai_081217_05.JPG
プロジェクターを導入しました(左右)。
今後もこのスタイルで発表いたします。

さて、清河八郎は、混迷を極める幕府の意向を敏感に感じ取り、浪士組結成の提案を幕府におこない、結成に至らしめました。
京へ上った浪士組を率いる清河は、京都に着くなり強引な論理で朝廷への上書を提出したのです。
確かに我々は幕府の手当で京都まできた。それは、尊王攘夷を遂行するためだ。
一方、我々は幕府の禄を食んでいない。幕吏ではないのだから、幕府とは別の組織となり、つまりは幕府と対等の立場にあるのだ。だから孝明天皇に直接建白し、天皇直属の組織として活動すべきだ。
清河は皆を説得し、孝明天皇に上書を提出したのです。
この、清河の一世一代の策略は見事に受け入れられ、浪士組は天皇直属の攘夷実行組織となったのです。
さらに清河は、生麦事件をネタにして再度上書を建白し、これも容れられ、攘夷実行のため江戸に向かうことになりました。

司馬遼太郎はこう言っているそうです。
『ついに清河の野望が達せられた。清河はこの瞬間、事実上の新将軍になった』
このことは、そのくらいの意味を持つ出来事であったのです。

当然このことは幕府の耳に入り、清河を暗殺せんと刺客が向けられたのです。
清河暗殺の顛末については新年の例会にて。

**********

鉄舟を学ぶこと。
それは、我が人生を素晴らしきものにするため、鉄舟の生き方からそれを学ぶことに他なりません。
現代社会は目まぐるしく変化しています。
しかし、それは皆同じこと。皆に同じように変化はやってくるのです。
にもかかわらず、それぞれで結果が異なる。
それはなぜでしょう。
それは、それぞれの生き方基準が異なるからです。
自分の中にしっかりした基準を持っていると、結果は素晴らしいものになるはずです。
その基準を、鉄舟を通じて学ぶのが、当会なのです。
その意味で、鉄舟は我々に様々な示唆を与えてくださいます。

**********

reikai_081217_06.JPG reikai_081217_07.JPG
reikai_081217_08.JPG reikai_081217_09.JPG

2008年最後の例会でしたので、忘年会ならぬ『望年会』と称して、一年の労をねぎらうとともに、来年に「望(のぞみ)」を託す会といたしました。
今年一年、山岡鉄舟研究会をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

(田中達也・記)

投稿者 lefthand : 2008年12月20日 21:39

コメント

コメントしてください




保存しますか?