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2005年03月27日

愛知万博視察・・・その二

経営ゼミナール7月例会は愛知万博視察・・・その二

■開幕二日間は不振

開幕二日目で初の週末となった3月26日(土)、愛知万博の入場者は約四万六千人で、万博協会はこの日の入場者を約15万人と想定しており、その三分の一にとどまりました。
開幕日に続く低迷に「率直に言って土曜日なので、もう少し来ると思った」と、万博協会の中村事務総長が嘆いています。
しかし、全期間入場券の完売もあって、入場者見込みについて「現時点では楽観も悲観もしていない」と語り、そのうえで「来場者の感想を聞き、問題点があるなら知りたい」と述べました。

■今後はどう展開するか

愛知万博の目標来場者数は1500万人です。開催日数は185日ですので、一日平均8.1万人という目標となります。これに対して開幕日と二日目は、天候が悪いこともあって大きく下回っています。
今後状況がどうなるか。トヨタがバックについているのですから、何らかの対策を講じるのか、それともこのまま天候回復と共に上昇していくのか。そのあたりが見ものです。

■ドイツ・ハノ−バ−環境万博の状況

2000年に開催したドイツ・ハノ−バ−万国博覧会について、筆者(山本紀久雄)が視察後YAMAMOTOレターで報告いたしました内容を下記いたしますので、愛知万博に対する状況分析にご参考にしていただきますと幸甚でございます。

●10月でドイツ・ハノ−バ−万国博覧会EXPOが閉幕しました。メインテ−マは「新しい世界の創造〜人間・自然・技術」で別名「環境万博」と銘打って開催されましたので、ここへ関心のある方々と9月に行ってまいりました。

●二日間、足に豆が出来たほどタップリ会場を歩きました。まず一日目は全体の概要把握を行って、二日目は現地在住の日本人通訳をつけてしっかり見学しました。日本出発前にハノ−バ−のホテルだけが旅行会社では予約できず、とうとう現地の知り合いの会社にお願いして、ようやくホテル手配が出来たほどでしたので、入場者もかなり多く賑わっていると予測してまいりましたら、何と大変な不評EXPOとの事でビックリしました。現地ではホテルは直ぐに予約できるのに、日本での情報ではどのホテルも満員であり、料金もバカ高い事を言われていましたので、現地に着いてEXPOの状況を実際に見て、聞いて驚いた次第です。いかに日本の情報が当てにならないかの証明でした。

●不評の原因を一言で表現すれば「楽しくない」との評価なのです。面白くない・娯楽性に欠ける・真面目すぎるなどで、4000万人予定の入場者に対して40%程度の実績で、とうとうEXPOのテ−マとして「環境」を選んだ事に根本的な失敗があるのだ、とも言われる始末です。会場の行き帰りタクシ−を利用しましたが、ドライバ−当然現地のドイツ人ですが、乗るや否や「どうだお客さん面白くないだろう」と決め付けてくる始末です。乗車する多くの入場者が同じ印象を漏らすので、我々も同じだろうと当然の如くに発言しているのです。

●確かに環境がメインテ−マですから、各国のパピリオンも一生懸命PRしていますが、これまでのEXPOのように技術と産業振興のためにビックリさせ、評判になり長蛇の列がつながるような展示物はありませんので、楽しさに欠ける事はやむをえないと思います。

●その最たる典型パピリオンは日本館です。建物全部を紙で造り、紙で造った自動車の展示、終わったら再生紙として再活用するという、環境に配慮した立派なコンセプトテ−マ館となっています。だが、他国のすべてが設置しているお土産売り場や飲食店の設置は一切無く、とにかくデ−タと資料展示で「勉強になりました」との台詞が出口で自然に口から出てくるのが我が日本館で、徹底的に環境をテ−マに取り組んでいる最優等生パピリオンです。

●一方世界の覇者アメリカは環境がテ−マでは出展しても儲からないから、最初から参加を見送っています。割り切りが早く、徹底しているのがアメリカです。


この続きは次回になります。

投稿者 Master : 2005年03月27日 11:23

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